事 業 方 針
マンションリフォームを取り巻く様々な今日的課題に取り組み,居住者と共に快適な生活空間を創造していくために,次の事業を推進いたします。
- 地球環境の保全等の観点からマンションを住みよい居住環境に改善し、長持ちさせていくための「マンション再生」の取組み。
- マンション管理組合・居住者の改修ニーズの把握と,それに対する情報提供の役割を果たし,相互の信頼関係を構築すること。
- 会員(設計者,専門工事業,メーカー)による共同生産行為としてマンション改修を捉え,技術研修と研鑽,情報交換の場とし,併せて会員相互のネットワークを構築すること。
【概 況】
マンションリフォーム技術協会(marta)は日本建築家協会の旧マンションリフォーム技術研究会を発展解消するかたちで平成15年2月に設立されました。以来設立当初の理念に沿ったさまざまな事業と活動を順調に展開してまいりました。
現在の建設界、特に不動産・マンション業界は新規販売戸数の減少、倒産といった状況で不況の影響が顕著に現れていますが、一方で全国でのマンションストックは528万戸に達し、また30年を超える高経年マンションも100万戸に近づき、更に増加の一途を辿っています。そうしたなか、国のマンション施策面でもストック重視が課題となっており、ここ10年間マンションに関するさまざまな法制度が整備されてきました。平成20年6月には国交省より「長期修繕計画の標準様式と作成のガイドライン」が提案され、また、12月には「長期優良住宅の普及促進に関する法律」が制定され、にわかに200年マンションが話題となっています。
数年前よりマンションの再生が論議されていますが、マンション再生には二つの手法があります。その一つは「建て替え」によるものであり、他の一つは「長寿命化を図る」ことによる再生です。しかし、過去に建て替えられたマンションは全国レベルでもわずか110棟、首都圏では61物件といわれており、大部分のものは等価交換、近年は立替え円滑化法の手法により行われています。この数をみても建て替えによる再生は条件の良いごく一部のものに限られ、その他圧倒的に多く占める一般のマンションは現在の社会情勢からみて不可能に近いと考えられます。すなわち、「いかに長命化を図るか」が今後のマンションの大きな課題となっています。
このような状況に鑑み、当協会ではマンションの「長命化のための良質な設計及び工法の検討」に併せ「適正工事価格の問題」、「品質保証のあり方」、そして近年急増している「超高層マンションの大規模修繕工事への取組みと問題点」等をテーマとして、各委員会で研鑚を重ね、会報、ホームページ、各セミナーを通じて広く啓蒙活動を展開しております。また、今後はこれらのハード面だけでなく、ソフト面を含めた総合的な知見が求められてきます。
私達のリフォーム技術協会は、これらの社会的責任を担うべく、今迄の任意の団体から平成21年5月に一般社団法人として法人に衣替えしました。
今後はさらにmartaのマンション界における役割は大きくなっていきます。マンション管理組合・居住者の方々の改修ニーズを的確に把握し、それに対する情報提供と相互の信頼関係の構築が、より一層重要となっているとの認識を共有し、会員一丸となって更なる研鑚に励む所存です。
活動計画
marta 役員紹介
会長
宮城秋治
副会長
奥澤健一 井上幸雄
理事
今井章晴 尾崎京一郎
岸崎孝弘 鈴木和弘
水白靖之 柳下雅孝
横尾佳奈子 日下清治
塩田隆一 白岩 博
田所保浩 戸田雅巳
新田徳健
監事
山田俊二 星野泰史
相談役
柴田幸夫